
留学や移住の際に必要となるIELTS(アイエルツ)。
英語のレベルを測るテストは他にTOEICやTOEFLなどがありますが、イギリスやオーストラリアへの留学・移住の際はIELTSのスコアを求められることが多いです。
また、最近ではアメリカの大学もIELTSのスコアで受け入れてくれるところが多いので、IELTSは今後さらに重要となってくる試験と言って良いでしょう。
しかし、やはりTOEICやTOEFLと比べると知名度が低いIELTS。
そこで今回は、IELTSを初めて受験する方へ向けて、高スコアを狙えるおすすめの参考書や対策方法について解説していきたいと思います。
「IELTSとTOEFLのどちらを受験するか迷っている」という方はこちらもどうぞ!

おすすめの参考書
①IELTS 14 Academic Student’s Book(IELTS公式問題集)
英語講師が口を揃えておすすめするのが、こちらの公式問題集です。

こちらはCambridgeが出版している公式の問題集なので、本番の試験と同じ形式で演習を進めることができます。
この問題集のタイトルにある”14”という数字は今までに出版された問題集の数で、2019年10月時点で計14冊の問題集が出版されているということになります。
今回紹介した”14”が現時点で一番新しいものなのでこれから購入する方はこちらを購入してください。
②実践IELTS英単語3500
こちらは、出版されているIELTS英単語帳の中で一番有名な単語帳です。
まだ一冊もIELTS対策の単語帳を持ってないという方は、こちらを購入するのをおすすめします。
3500語というのは決して少ない数字ではないですが、高スコアを狙うならば必ず必要になります。
Reading, Writing, Speaking, Listeningと、どのセクションでも「英単語力」は必須です。
特にReadingに関しては単語さえ知っていれば解ける問題がたくさんあるので、是非こちらの単語帳を使ってできるだけ多くの単語を頭に叩き込んでください。
③新セルフスタディ IELTS 完全攻略
こちらは、「日本語で書かれた」IELTS対策問題集の中では一番売れている参考書だと思います。
IELTSの概要について書かれていたり、本番と同じ形式の演習問題も付いているので特に初心者の方におすすめです。
こちらは全て英語記載の公式問題集とは違い日本語で解説を読むことができるので、初めて受験する方は是非購入してみてください。
番外編:TOEFLテスト英単語 3800

そうです、こちらはTOEFLの参考書の中でも有名な単語帳です。
TOEFLを受けたことがある、もしくはTOEFLを受けるかIELTSを受けるか迷っているという方はこちらの参考書を持っている方もいるのではないでしょうか。
確かにこちらはTOEFL対策用の参考書ですが、実はTOEFLとIELTSの違いとしてはTOEFLはアメリカ英語のテスト、IELTSはイギリス英語のテストという違いであり、勉強するべき単語はほぼ同じなのです。
高スコアを取るための勉強法

①単語を覚える
まずは何と言っても英単語力をつけることが重要です。
また、ライティングでも単語を覚えていれば覚えているほど具体的な文章を書けるようになるのでスコアも上がります。
まずは単語帳を使って、できるだけ多くの英単語を覚えましょう。
②本番と同じ形式の問題を解いてみる
IELTSの「問題形式に慣れる」ことはとても重要です。
そうすることで現時点での自分のスコアと目標までの距離を感覚的に捉えることができます。
また、どのセクションが一番得意なのか、どのセクションが一番苦手なのかを知ることは今後の勉強の手助けになるのでとても重要です。
本番と同じ形式の問題を解く方法は以下二つです。
公式問題集を使う
先ほど紹介した洋書の公式問題集が一番最適です。
しかし、どうしても日本語で解説を読みたいという方はブリティッシュ・カウンシルが出版している日本語版の公認問題集もあるのでこちらがおすすめです。
IELTSの公式サイトで無料配信している問題を解く
IELTSの公式サイトでは無料のサンプル問題が配信されています。

問題集を買うには高すぎる…という方や、海外に住んでいて日本の書店へ行けないという方はオンラインで配信されている問題を解いてみてください。
また、IELTSの公式サイト以外にもIELTSの演習問題を配信しているサイトはいくつかあるので、是非探してみてください。
③演習問題を解いて分からなかった単語を復習する
何度も繰り返しますが、一番重要なのは「単語力」です!
分からなかった単語は書き出して、必ず覚えるようにしましょう。
④リスニング問題はシャドーイング→解き直し
リスニング問題に関しては、完全に「慣れ」が得点を左右すると感じます。
他のセクションのようにテクニックで何とかなるものではないので、何度も繰り返し解いて「慣れる」ことが一番の近道です。
リスニング問題が解けないのは「何を言っているか聞き取れない」のが原因なので、解答に一緒に載っている英文を見ながらシャドーイングをしましょう。
英文を見ながらシャドーイングをすることによって「ああ、これはこう言っていたんだ」としっかりと内容を理解することができますし、同時にスピーキング力を上げることができます。
一通りシャドーイングをして復習をしたら、もう一度問題を解き直してみましょう。
これを繰り返すことでリスニング力は向上します。
⑤ライティングとスピーキングはテンプレートを用意する
WritingとSpeakingは、Reading, Listeningと違って与えられた問題を「解く」のではなく、与えられた条件から英文を「創作」するものです。
ですから初心者にとっては、何もない状態から試験時間内に満足のいく解答を出すのはかなり難易度の高いことなのです。
演習問題を実際に解いてみることで、大体のライティングとスピーキングの問題の内容は把握出来ると思います。
それを利用して、実際に試験で使える「簡単なテンプレート」を用意してみてください。
ライティングのテンプレートの例
「この意見に賛成か反対か」というタイプの問題の場合
Some people prefer to ~, but I can not agree with them. Nowadays, ~. I have three reasons to support my idea.
First,~. Furthermore,~.
Second,~. In addition,~.
Finally,~. Thus, ~.
In conclusion, that’s why ~.
これはとても雑ですが、簡単な例としてはこんな感じです。
あらかじめ「型」を決めておいて、本番はこの型にはめながら問題に応じて自分の意見を書いていくというのが、初心者の方にとっては一番高得点を狙いやすく、かつ効率よく解答できる方法だと思います。
英語ライティングの勉強法についてもう少し詳しく知りたい方はこちら↓

スピーキングのテンプレートの例
IELTSのスピーキングテストは「面接形式」で、実際に試験官と面と向かって話す形になります。
テストは主に3パートに分かれていて、
- 自分自身に関する質疑応答
- 出題されたお題について2分間のスピーチ
- スピーチした内容についての質疑応答
となります。
そこで、簡単なスピーチの構成を考えておくと焦らずに済みます。
I think ~ (お題に対する自分の意見). I have three reasons to support my idea.
First of all, ~. Second,~. Finally, ~.
In conclusion, ~.
また、スピーキングの場合は話す内容を大体決めておいても何らかの形で繋げて話すことができます。
例えば、
My mother is a piano teacher. She teaches piano to children at her home, and has about 40 students now. One of her dreams was to become a piano teacher during her junior year in high school. When I was 6 years old, she established her own company, and she opened the piano school. She was so busy because she had to take care of her children while working. I respect her so much, and someday I want to be like her.
と、こんな風に「母について話そう」と決めておくとします。
そうすれば、例えば「尊敬する人について」「将来の夢」「自分の家族のこと」などのお題が来たとしてもいい感じに繋げて話すことができますよね。
ちなみに私の時は「今までに会ったことのない人で、是非会ってみたい人」というお題でしたが、無理矢理このテンプレートのMy motherのところをMy friend’s motherに代えてそのまま話しました(笑)
スピーキングテストでは、話の内容ではなく「止まらずに話せる流暢さ」や「文法は正しく使えているか」などを主に見ているので多少無理矢理感があっても問題はないのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
IELTSは筆記試験なので、コンピューター上でテストを行うTOEFLiBTと比べてスコアを取りやすいです。
英語力はすぐに上がるものではないですが、勉強すれば必ず身につきます。
心が折れそうになることもあるかと思いますが、頑張ってください!